第9回:「IT業界は常に新しい技術を勉強しなくてはならない」ってマジですか?
こんにちは!
今回はちょっと問題提起っぽいタイトルにしてみました。
というのも、最近……
「IT業界は常に新しい技術を勉強しなくてはならない」ってのが、ある意味マジであり、ある意味嘘である気がしているのです。
多分就活生の中には
「一生IT業界は勉強とか言うけど、さすがにやだなぁ……」みたいに思われてる方もいるのではないでしょうか。
特にプログラミング未経験者だと、自分の体験もしたことない世界で一生勉強とか気が遠くなっちゃいますよね。
僕も未経験だったので、その辺りの不安はよくわかります。
で。
早速ですが、現状を語りますと……
(いわゆるトレンドを追いかけるような)「新しいこと」をプロジェクトで活かせる機会は、今のところびっくりするほどありません。
Javaのバージョンは、なんと1.3です。
※よくわからないって方は超古いって読み替えてください。
ローカルのSQL実行環境は15年程度前のソフトを使っています。
※よくわからないって方は超超古いって読み替えてください。
Javascriptをフル活用してカッコイイ挙動のサイトを作る?
それはウチのプロジェクトの仕事じゃないですね。
※よくわからないって方は……まあ、少なくとも製造業のユーザーさんは「超かっこいいページ」にお金をかけるよりは、「少しでも低いコストで効率的なWebアプリ」を求めますよね、って読み替えてください。
で。
これくらい古いシステムで何が求められてるかって言うと、
「古いシステムを、確実に理解し、確実に保守し、確実に運用し、確実に最低限の変更で済ませる方法」です。
つまるところ……新しい技術の勉強、というよりは。
「今使われている技術を500%把握・理解する」ことが大事になってくるわけです。
これって、なかなか大変なんですよ。
物凄い巨大なシステムなんで、どこからどう把握すればいいか分からないくらい把握すべきことがある。
ほぼ2年間ひとつのプロジェクトに私は参画していますが、未だに全て把握できてるとはとても言えない。ひとつひとつ噛み砕きながら進めています。
ってことで、入社前に思ってたより「最新技術」のスピードが速くてついて行けなくて困る、なんてことはないです。
その量よりも圧倒的に「既存技術」が重いってだけで。
……。
まぁ。
これはあくまでも製造業に限った話なのかもしれません。
弊社は結構手広くやっていて、その中でも製造業関連とマスコミ関連が柱になってます。
とりわけ製造業は……
どうしても、システムの規模が、でかいんです。
システムの規模がでかいってことは、受け継がれてきたものもでかいってことです。
……さて。
ここまで語りましたが、察しの良い就活生の皆さんはお気付きですよね?
「でも最新技術知らないって、将来的に困るんじゃ……」
ってことで僕は自分でぼちぼちと資格の勉強とか、そういったものを進めてるって感じです。
同期の中には能動的にIoT (Internet of Things、モノのインターネット)をフル活用したシステムを自宅でいじったりしてるヤツもいるようですが、僕はその一歩前の段階ですね。
話を戻しますと。
就活生の皆さんが、もし
「最新鋭のシステムをバリバリ弄りたい!!!」
みたいなことを思って弊社に入社されても、違和感を覚えられる方がいるかも……と思い、今回の記事を書きました。
さて。
そんな「プロジェクトが大規模になりがちな」……
P&Iにはエエとこがないのか?
という質問には、以下のように答えます。
ここで、散々言ってきた「システムのデカさ」が関わってきます。
実績のある、古くて大きいシステムの最前線に携わることになるので、否応なくかなり幅広くシステムの「ベース」を知ることになるわけです。
大規模システム開発の全行程を、かなり幅広く手がけることになるわけです。
ウォーターフォールで言えば、上流から下流まで全部です。
※よくわからないって方はとにかく仕事が幅広いのねって読み替えてください
なのでシステム開発の隅から隅までトコトン学ぶにはかなり良い環境ではないのでしょうか、というのが僕の考え方です。
会社によりけりですが、特定のフェーズに偏った業務を任される場合もあるわけですからね。
今の僕は……
「もうちょっと絞ってくれ!」って言いたくなるくらい、幅広いフェーズに携わってます。
ってことで勉強することがやたら多いですが、これもまたシステム開発技法全般という「武器」を身につけるための修行と思いつつ、日々過ごしてます。
……
なんか。
「勉強はそこまで必要ないよ」→「でも結局やらないとダメだよ!」っていうなんとも言えない記事の流れになりましたが、……まぁ、そんなに思いつめないで就活やってみてください。
ITは、勉強すれば結果が出ます。
知識が増えれば結果につながります。
勉強しても結果が出ない領域ではないので、そこに魅力を感じて頂ければ幸いです。
ってことで今回の記事はちょっと堅苦しい内容でした。
次の記事はもう少し楽に書きたいです……
お読み頂き、ありがとうございました。